進化するAGA治療の毛髪再生医療に関して

比較的若い時期から頭髪が薄くなっていくAGAは、男性型脱毛症と訳されており、思春期が終わった頃から抜け毛が多くなったり、毛髪が細くなる、毛髪が伸びるペースが落ちた、地肌が透けて見える、頭皮が脂っぽいなどに加えて、髪が少ないことが不安になると感じるとAGAの症状と指摘されています。
AGAはいわゆる生え際が交代するM字型、頭頂部が薄くなるO型の2つが主となっていて、年齢を重ねるごとに進行していくのですが、何が原因となりどんな対策があるのでしょうか。

AGAの原因として挙げられているのが遺伝や男性ホルモンやストレスで、ドイツのボン大学のチームが2005年に発表した論文では、母親から受け継いだX線染色体にあるホルモン受容体に変異があることが確認され、母方の祖父を見れば将来の頭髪を予想できると指摘されているほか、ストレスも大きな要因と考えられているため仕事や家庭などの人間関係を解消する手段や方法が求められています。
今までのAGAへの対策のほとんどは、毛髪再生よりも保存するほうが容易であったことから、毛髪の老化を抑え抜け毛を減らすことを重視しており、生え際の後退を抑止する効果が確認されているフィナステリドやミノキシジルなどの医薬品が利用されてきました。
しかし、これらの医薬品は現状維持が可能なレベルにとどまり大幅な改善が難しいことから、より根本的な治療方法が研究され「成長因子」が注目されるようになったのです。
成長因子(グロースファクターとはタンパク質の一種で、髪を作る毛母細胞に対して信号を出し、新しい毛髪を増やしたり成長させる役割をになっていますが、AGAの場合にはこの成長因子を出すことができなくなっているので、再生させることがAGA対策の要と考えられています。
最近では毛髪再生を行うことで、後退した生え際を元に戻す治療方法が増えており、ケラステム毛髪再生がその代表例といえます。
ケラステム毛髪再生とは、自分の脂肪から抽出した幹細胞を頭皮に注入する毛髪再生医療で、活発化させた幹細胞により頭髪を再生させる効果が確認されていて、美容皮膚科などで受けることのできる一般的な治療方法としても知られはじめました。
また、2003年には日本の化粧品メーカー・資生堂が毛髪再生事業への参入を表明し、カナダのバイオベンチャー・レプリセルライフサイエンスと技術提携を結び本格的な研究を開始しています。
資生堂とレプリセルライフサイエンスが目指す毛髪再生治療法は「底部毛根鞘細胞」を利用したもので、毛根周辺にある底部毛根鞘細胞を培養して頭皮に移植することで毛髪再生を目指し、2018年にも事業化を目指しているのです。
これらの研究は、資生堂が2014年5月に開設した神戸の毛髪再生医療の拠点で始まっており、新領域研究センター 再生医療プロジェクト室長で農学博士・岸本治郎氏を中心に研究が取り組まれています。
これらに加え、人体のあらゆる細胞に分化できるiPS細胞の特長を利用した研究が進められ、2013年5月には慶応大学が髪の毛が作られる「毛包」そのものを部分的に再生したと発表、このまま研究が進展すれば、より抜本的な治療方法になると期待されているのです。

今までの医薬品を中心としたAGA対策の多くは、頭髪の後退を遅らせることに重きをおいていましたが、現在では自分の培養した幹細胞や自毛を移植したり、毛包そのものを再生することにより根本的な治療を目指す研究が進められていて、近いうちにより効果のある治療方法が開発されると期待されていると同時に、コストダウンを行うことで頭髪で悩む多くの方が利用しやすくすることが大きな課題となっています。

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