長期化するAGA治療において、多くの患者さんが不安視しているのがその治療費用であり、治療薬自体も高額であることが継続治療への不安要素なっていることは確かで、AGAで悩む男性の中には海外で製造されている安価な治療薬を購入して使用しているという実態があります。
AGA治療に有効とされる治療薬には「プロペシア」という名称で販売されている内服薬があり、多くのクリニックや病院で使用される薬がありますが、長期間にわたる継続治療が必要なAGA患者には大きな負担になっています。
そんな中、大手製薬会社であるファイザーが、プロペシアと同等の成分を配合したジェネリック医薬品の製造・販売承認を取得したことで本格的に治療を行える兆しが見えてきたと、男性型脱毛症で悩む人々の中では大きな話題となっています。
そもそも、ジェネリック医薬品とはどういったものなのでしょうか?またプロペシアと違いはどういったところにあるのでしょうか?
プロペシアとは、フィナステリドと呼ばれる有効成分が発毛の妨げとなるDHT(ジヒドロテストステロン)の生成を抑制させる働きをし、主にAGAの進行を抑えるのが目的の治療薬で、この治療薬はドラッグストアや薬局などで手軽に購入できるわけではなく、医師の診断のもと処方してもらわないと手に入れることは出来ず、その料金はクリニックによって差があり、都市部になると28錠入り約1ヶ月分で7,500円~8,000円(薬代のみ)にもなり、1年では治療薬だけで約10万円も掛かることになります。
ファイザーが販売するジェネリック医薬品「フィナステリド錠」は、正規品であり有効成分は全く同じで、成分量が0.2mgと1mgの2種類が用意され、厳重な安全性が求められる日本の薬事法において、患者さんによって副作用が起こる可能性があるということから、そのリスクをより低くする0.2mgの低濃度タイプもラインナップに組み込まれたのです。
フィナステリド錠28錠の販売価格は、プロペシアよりも約1,000円~2,000円程安い6,000円~7,000円が相場となっていますが、製造・販売が開始されたのが2015年4月とまだ期間が短いことため、製造体制が大きく整っておらずまた市場への流通も十分でないことから、大幅な値下げに至っていないのが本音であり、この点が整ってくることで相場も徐々に低下してくる可能性は十分にあります。
こうした治療薬が解禁になる以前でも安価な治療薬は存在しており、特に「フィンペシア」と呼ばれるインド製の治療薬は、医師の処方以外に個人的に輸入することが可能であったため、こうした安価な治療薬を個人輸入して使用している患者さんもいます。しかしながら、海外で製造された薬であるため、いくら有効成分が同等のものであってもその製造過程や環境、衛生面などが懸念されているほか、副作用の面もきちんと把握し考慮したうえで個人判断で購入することになりますが、なぜ、こうした輸入が許可されているのかというと、日本が定めている規定の安全性ラインクリアしていることが大きな条件となっており、それをクリアしているものにおいて輸入を認めるという、薬事法の特例があるからです。
AGA治療において、以前よりプロペシアを服用して治療を行っていた方には、ファイザーのジェネリック医薬品の販売開始は、治療を継続させるのに大きな光となったのは言うまでもなく、プロペシアと同等の効果が得られるほか、輸入品とは違いきちんと医師の診断を受けてより効果的な処方をしてもらえること、そして何よりもプロペシアよりも安く購入することができるため、経済面・安全面のどちらにおいても安心でき、継続してAGA治療を続けていくことが可能となります。