AGAの症状が現れ始めると誰でも髪の毛の状態や頭皮の健康ばかり気になってしまい、正しく原因を把握するという部分にまで気が回りませんが、実は症状を改善させて予防も行うためには原因を知ることがもっとも大切であり、AGAは遺伝性の問題ばかりでなく後天的な原因が深く絡んでいることを理解しなければなりません。
確かに父親や祖父などの親族の多くに薄毛の症状が現れているケースもあり、遺伝的に男性ホルモンの影響を深く受けてしまう体質の人はいるのですが、遺伝的な問題だけで発症するケースよりも乱れた生活習慣が引き起こしているケースの方が圧倒的に多いので、生活習慣に自信の無い人で薄毛に悩まされている場合には一度見直してみる必要があります。
AGAの発症に深く関わっていると言われている習慣の一つに喫煙が挙げられますが、どうして喫煙をすることによって髪の毛の成長が阻害されるのかというと、タバコには血管を収縮させる作用があり、頭皮の血行が悪くなって必要な栄養素が毛根まで届かなくなるために毛母細胞の働きが鈍るためです。
血流の悪化はお酒の飲み過ぎでも起こることがありますので、毎日の飲酒を習慣にしている人は気をつけなければなりませんが、飲む量がそれほど多くなければ逆に血行改善の働きが期待できると言われていますので、飲み過ぎていなければそれほど問題になることはありません。
血行不良は現代人の大きな問題となっているストレスによっても起こりますので、ストレスを受けているという自覚のある人はうまく発散できる方法を考えたり、ストレスを排除する方法を探さなければなりません。
また、いくら血流の状態に問題がなくても偏食やダイエットなどによって栄養不足が深刻な場合には毛根まで栄養が届かなくなりますので、必要な栄養素をバランス良く摂取できるようにメニューを考えることも大切です。
その他、寝不足によっても発毛力は低下することがありますので、日々の睡眠は足りているか、睡眠の質は良いかを考える必要がありますし、問題を発見したら改善できるように少しずつ生活リズムを変えていかなければなりません。
AGAという言葉はすでに多くの人が知っていますが、まだまだ生活習慣が薄毛や抜け毛の発症に絡んでいると考える人は少ないようです。
全身の血流が悪ければ当然頭皮の血流も悪くなりますが、実際にどのような状態かを知るためには頭皮を触っているとすぐに分かりますし、肩こりが酷かったり眼精疲労に悩まされている場合にも可能性が高いと考えられます。
血流を一時的に改善する方法として頭皮マッサージが非常に有効であり、最近では毛細血管を拡張して血行を促進させるタイプの育毛剤も売られていますのでこれらを取り入れるという方法もありますが、どちらも体の状態が変わらなければ根本的な解決にはなりませんので、やはり本格的に改善させたいなら生活習慣を改める必要があります。
特に喫煙やストレス、栄養不足の影響は深刻であり、髪の毛だけでなく全身の健康状態において様々な影響を及ぼす恐れがありますので、そのままにすることは良くありません。
このような生活習慣の改善が必要なケースでは、できることから少しずつ変えていくという方法が継続しやすいので、即効性が望めずすぐに効果がでないのではないかと考える人も多いようですが、複数の要素を改善できればその分幅広い効果が期待できますし、体の内側から働きかけるにはやはり生活の仕方を変えていくしかないのです。
生活習慣が絡んでいるということからも分かるように、体の状態が良い人は髪の毛の問題を抱えていることが少なく、反対に健康状態に不安がある人は薄毛などの症状に悩まされていることが多くなります。